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2012年01月08日

儀式そして抱負

儀式そして抱負


恒例の年末から年始にかけてのこの野営は、もはやまるで俺の儀式ようだ。谷あいの闇にひとり身を置く恐怖は無いと云えば嘘になる。しかし、この極寒の闇夜に見据えるものへの期待に背中を押され谷あいに到着、午後3時。途中吹雪いていたが、更に標高が高いところにあるこの場所は雲もなく晴れていた。太陽は既に山の向こうへ落ちており、水際はこの冬の間溶けないであろう分厚くて青白い凍りに覆われていた。


儀式そして抱負


儀式そして抱負


儀式そして抱負








焚き火の薪を拾い集めること1時間。


儀式そして抱負


儀式そして抱負


儀式そして抱負


儀式そして抱負






闇が迫る頃、焚き火で調理した大量の肉料理を、風に吹かれ冷え過ぎたビールで流し込む。


儀式そして抱負


儀式そして抱負


儀式そして抱負


儀式そして抱負






見上げればくっきりと半月に満天の星空。椅子に座っている向きはキッカリ真北であることがカシオペアの位置から読める。


儀式そして抱負


儀式そして抱負






薪が随分減った。体も冷えてしまった。月明かりを頼りに、ほの暗い谷あいの河原を歩きながら薪を拾い集める。月明かりを背にすると、自分の影に薪が入り見えない。月を背にしないように薪を集めた。薪を拾い歩き続けふと振り返ると、闇の彼方に小さな焚き火の明かりだけがゆらめいていた。

再び椅子に座りこころを静める。昼間は遠くにあった谷間を囲む山の裾野が、闇の中では随分近くに感じる。手袋を外すとすぐに指の感覚がなくなる。焚き火で手を温める。焚き火を眺めていると辺りは漆黒の闇、なにひとつ見えない。しかし、焚き火を背にすると、ほの暗い谷間を見渡すことが出来る。これらふたつを同時に見ることはできない。ひとが目で見るものなど所詮その程度だ。


儀式そして抱負






川の水音に変化があり、獣の気配を感じ緊張の糸が張り詰める。目を凝らしてみるが見えない。獣の網膜の奥の反射を求めてヘッドライトで照らしてみるが、明かりが届かない。暫く目を閉じて、耳をすまし、全身で感じるものを探す。結局それ以降、感じるものは消えてなくなった。ただの勘違いだったかも知れないが、感じた緊張だけが肌の表面に残っている。


今ここに有るもモノは、闇、月、星、焚き火、川のせせらぎ、そして風だ。しかし一旦ここから意識を天空に舞い上がらせれば、あらゆるものに手が届く。それは、亡くなったおやじ、おふくろ、おじいちゃん、おばあちゃん、そして街で暮らしている愛する人たち。自分の意識ひとつで、ナニモノにでも触れることが出来るし、消し去ることも出来る。全ては自分が選択している。


儀式そして抱負


儀式そして抱負






今この時この場所に他の誰かと一緒に居たとすれば、それはもはや今のここではない全く別の世界がここに現れる。これも選択のなせる不可思議だ。それくらいに、選択の力とは果てしないということを今更のように知る。

選択とは残すものを選ぶことのように思いがちだが、実は違う。何を諦めるかを決めることが選択の真理だ。

そのような中、豊かな暮らしを創造する想像の選択を目指したい今年、まずは自分のこころの断捨離が必要らしい。モノとお金は手放しつつある。しかし、執着から手放せない想いが身の回りに有り過ぎる。今の俺にとって一番厄介なものだ。今年はこれを真っ先にやろうと決めた。どうも俺は謙虚さが足りないように思う。自信に充ち溢れることと、謙虚でないこととは違う。自信を持ち、謙虚でもありたいと思う。自然の中に身を置く時その謙虚さを取り戻すが、普段の暮らしの中でも謙虚でいられる自分を目指そう。そのための、こころの断捨離。委縮せず、自粛する。

そして、今年目指すところの更にその先、今この時を生かされていることを感じながら、創作の幅を広げてゆく。個人の創作から、志を共にする同志との共同創作へと。その土地、地域の資源(これが力の源、つまり本質的なエネルギーとなる)の特色を活かしながら、もしくは活かせる土地を探しながら、豊かさを創作してゆく。去年は近代資本主義経済に真っ向勝負の俺であったが、それらとの協調も視野に入れた創作を目指そうと思う。

具体的にヤルコトは以下。緩やかな時の流れに身を委ねることを忘れないようにしよう。時を刻まず、流れる時の中で息をする。潮目を読み、直感を信じ、腹を括り、そして歩く。

1. 初出版
2. 出版二作目の創作
3. 自給自足芸術村「唄の森三丁目」の立ち上げ
4. 個展開催(県内外)
5. 第二の自給自足芸術村の基盤を長崎に創る
6. これらの達成手段としての放浪と野営


儀式そして抱負






皆さん、昨年は多くのご支援を頂きありがとうございました。
こんな俺ですが、今年もよろしくお願いいたします。
笑顔溢れる元気なニッポンを創って行きましょう。
子どもたちの世代へ残せるモノを創って行きましょう。
生かされるなら、今を生き、創り続けます。



Posted by 放浪太郎 at 09:48│Comments(18)
この記事へのコメント
新年明けましておめでとうございます。

そして、ブログ復活おめでとうございます。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
Posted by マー坊パパ at 2012年01月08日 10:51
今年も宜しくお願いします。

頑張ってますね!
お爺さんが亡くなられたそうで、淋しくなりますね。

又、ご来店お待ちしています。
Posted by 母 at 2012年01月08日 10:51
なにげに新着を見ていたら…、

おおおおっ〜!

今年も宜しくデス。
Posted by さんたな at 2012年01月08日 10:57
うーん・・・
真剣に自分の人生見つめているなぁー!
次回の投稿楽しみにしています。
Posted by ひでさん at 2012年01月08日 16:03
こんばんわ^^

放浪は如何でしたか?
タイの洪水のニュースが流れたときには心配しましたが
ご無事でなによりです^^

それにしても すごい氷の塊ですねぇ・・・
寒い夜に 焚火を焚きながら過ごすってのも気持ちが良さそうですね^^
自然の中で 日常から離れて自分と向き合う時間は大切です。。。
今年は自分も もっともっと自分の時間を大切にしていきたいものです。。。
Posted by take! at 2012年01月08日 18:32
なるほど。
こころの断捨離。
昨年ひたすら断捨離を進めてきたけど、なんだかすっきりしないのはそれが足りなかったのか…
Posted by ヒラガユキ at 2012年01月10日 19:50
お帰りなさ~い。

うーん!

いつもながら凄い表現力と内面をしっかりと捉えた洞察力。


野営の様子はドキドキしながら読めましたし、今年の抱負はドキッとしながらもワクワクさせて頂きました。


今年もよろしくお願いしまーす♪
(^o^)/
Posted by くろボス at 2012年01月10日 23:50
■ マー坊パパさん
早速、ありがとうございます。
こちらこそまたよろしくお願いします!^^
Posted by Chama♪ at 2012年01月11日 17:21
■ 母さん
ほんと、身近な親類はみんな死んじゃった。
おふくろの葬儀とはまた違う悲しみがあったよ。
死別ってのは、ほんと色んなものを撒き散らして行くよね。
また帰省したら遊びに行きます!^^
Posted by Chama♪ at 2012年01月11日 17:24
■ さんたなさん
凄い、見つけてくれたなんて。
昔お世話になっていた人たちには一通り連絡したはずだったのに、さんたなさん、漏れてしまったみたいで済みません。
またよろしくお願いします。^^
Posted by Chama♪ at 2012年01月11日 17:26
■ ひでさん
ありがとうござます。^^
新しい人生を歩いておられるのですね。
実はChama♪もなんです。
24年間勤めた会社を今月退職します。
Chama♪は長崎を離れ24年が経ちました。
あぐりの丘って昔は無かったけれど、式見ダムの方にあるところですか?
ならば数年前に行ったことがあります。
両親も死んでしまい、且つひとりっこなので、長崎に帰る動機は今秋のおふくろの三回忌とおじいちゃんの一周忌です。
あぐりの丘、行ってみようかな。^^
よろしくお願いします。
Posted by Chama♪ at 2012年01月11日 17:31
■ take!さん
ありがとうございます。
ご無沙汰しておりました。
相変わらず素敵な写真を撮っていますね。^^
お互い時間との向き合い方を極めて行きたいものです。
Chama♪が旅した9月終わりのカンボジアはすでに川の氾濫が始まっていました。
タイもかなりの水嵩になっていて、すでに際どい状況だったんですよ。
無事でなによりでしたが、現地の方々の苦労は相当なものだと思います。
では、また今年もよろしくお願いいたします。^^
Posted by Chama♪ at 2012年01月11日 17:35
■ ヒラガユキちゃん
執着の断捨離、厄介なんだよ。
単に人づきあいを減らすという意味ではなく、その質を変えるということ。
それそのものが修行だと思って向き合ってるよ。
お互いに、いろいろやってみよう。^^
Posted by Chama♪ at 2012年01月11日 17:37
■ くろボスさん
ありがとうございます。
褒め過ぎです。^^;
ま、こんな調子で再開していくので、またよろしくお願いしますね!^^
Posted by Chama♪ at 2012年01月11日 17:40
Chamaさん

お久ー

エアです

一年ぶりですねえ

去年の 5月のブログ見返してたら・・・ 



また よろしく
Posted by aerial at 2012年04月27日 05:41
■ aerialさん
こちらこそご無沙汰です
またよろしくお願いします^^
Posted by Chama♪ at 2012年04月27日 08:52
もう次の年がやってくるのですね
あっという間に1年が・・・
進行状況が気になります

来年は目標貫徹の1年となりますように
Posted by ふうか at 2012年12月31日 21:15
■ ふうかさん
明けましておめでとうございます
一年、早いけれどとても色んなことがありました
いい一年でした
進行状況は改めてご連絡するとして
今年一年もまた更なる飛翔が待っているように感じています
お互いに、穏やかに、でも力強く過ごして行きましょう ^^
Posted by 放浪太郎放浪太郎 at 2013年01月01日 11:04
 
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