人気ブログランキングへ

スポンサーリンク

上記の広告は、30日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  
Posted by のらんば長崎運営事務局 at

2011年08月30日

荒野へ

久しぶりの野営だ。天気予報を敢えて見ずに、山あいの雲行きを見て出発。正直、天候は微妙な感触であった。


今回は先日見つけておいた初めての場所での野営だ。この荒涼とした雰囲気が気に入ったのだ。










殆ど車も通らない林道との距離感はこのような具合。ちなみに、この後この場所で見かけた車は1台だけであった。













車を停めて河を眺めていると1台の車が下って来た。車には南アルプス市の文字が。「もしかして何か注意されるかな」と思いつつ、そこは敢えて笑顔ですれ違い様に会釈。市の職員と思われる相手2名も会釈を返してくれ、ホッとする。


林道から暫く河原を眺め、何処に焚き火を打つかを決める。「よし、今夜はここだ」と胸の中でつぶやき荷物を運ぶ。椅子、テーブル、クーラーボックス、フライパンや食材他小物を入れたトートバッグ、そしてカメラのハードケース、それらを三往復して運び設営。


それから一晩の薪を集めて回る。この場所は先日の大雨のおかげで流木がまだここかしこに散らばっており薪集めは比較的楽だ。15分程である程度集め終わる。一晩分には足りない量だが、雲行きも怪しく、また早くつまみを作って一杯やりたかったし、ここなら薪が無くなり暗闇でもすぐに集められそうだったのでその程度で終わりにしておいた。










さて、先日とてもお気に入りだった焚き火台を盗まれてしまったので、今回からは地べたでの焚き火だ。キャンプ場でもないので別にどーってことはない。大き目の薪を四角に組み、その上に薪を組み上げて行くが、真ん中には出来るだけ空間を作っておくやり方にしてみた。真ん中に新聞紙を丸め放り込み、マッチ1本で着火。その後細めの薪を中にくべていくと簡単に焚き火は起こり安定する。正に「マッチ1本火事の元」である。


火が安定したところを見て、大き目の薪をその周りに添えて行く。大きな薪は先日の雨でまだ湿り気を帯びており、その湿気を先に飛ばしておくのだ。こうしておくと火にくべた時の煙を少なく出来るのだ。










さて、早速つまみの調理にとりかかろう。なんせ、ビールが飲みたくて飲みたくてショーガナイのだ。先に飲めば?という考え方もあろうが、どーしてもつまみを口に放り込み正しく5回噛み味わったところで、ググッと一気に冷たいビールを流し込んだ時の 「あの感動を再び!」。大作映画的ノリなのである。


まずは定番料理「やげん軟骨炒め」から。材料は軟骨250g、ネギ2本(百円也)、以上。










ネギは大型のハサミでガシガシ切り落としフライパンに投入。そこに、大量の油、大量の塩コショウ、大量のにんにくチップを投入し、強力な焚き火で炒めるだけなのだが、これが美味いの何のってね。皆さんにも食べさせてあげたいね。


しかし、この調理中、結構な煙が焚き火から発生し、軟骨が調理される前に、


















「ちゃまの燻製」

が出来上がりそうな勢いであった。








また、ちょいとした油断から左足を火傷してしまい、ちょいとした水ぶくれになり、ちょいと痛かった、
















「ちょいとトリオ」


なのである。ま、そういうのも野営のひとコマということだ。










そして、待望の、ビールーッ! ワーイッ!









つまんでいるうちに陽は山の向こうに深く沈み、代わりに闇が迫り来る。あるものは、焚き火と谷間を吹き抜ける風と俺。最高じゃないか。












更に日が暮れ、静寂が深まる中、鹿達が鳴き始めた。明らかにこちらを意識し威嚇しているかのような鳴き方だ。しかもかなりの集団らしく、鳴き声も多い。鹿で怯むわけもなく、しかし一方で周りの気配には気を張り廻らせ過ごすことしばし。獣の視線を何度か感じつつも、風に吹かれていた。

夜、風に吹かれる度に思う。 「今日は死ぬにはいい日だ」と。これはアメリカ先住民、所謂インディアンの言葉であるが、決して命をそまつにしているのではない。自然に感謝し、自然と共に丁寧に生きて来たその証として死をを悔いなく受け入れる、悟りのようなものだ。









今回の野営物語はここで終わる。この時点で腕に当たる冷たいものが来たのだ。そう、、、雨。ひとつぶを感じてからあっと云う間に本格的な降りになってしまった。まず最初にカメラを雨から守り、フライパンに残っていたつまみを口の中に全部放り込み、モグモグしながら順次車へ荷物を運び、車の中で暫く雨をやり過ごし遠い焚き火を眺めていた。やがて焚き火は雨に消え、その夜焚き火はもやは起こせないことを悟り、キャンカーの自室で本を読みながら過ごしたのである。





その本の名は、 " INTO THE WILD "









■■■  もし気にって頂けましたら、左上のランキングボタンをポチッっとお願いししまーす ■■■


  
Posted by 放浪太郎 at 14:07Comments(18)